“RKU人”をつくる食

流通経済大学の教職員や学生・アスリートの
食生活、食エピソードをお伝えします。

“RKU人”をつくる食

スポーツ健康科学部長 黒岩純先生の「食」 2022.03.14

黒岩先生は、本学スポーツ健康科学部の学部長です。


コーチングがご専門の黒岩先生は少し体重や健康面が気になっていた時期があります。そこで食事改善を試みたご経験についてスポーツ健康科学部学生2名がインタビューしました。

学生:「実際に食事改善を実施されたとのことですが、どのような内容でしたか?」

黒岩先生:「本学に所属する数名の教職員の方々と3か月間程度、栄養指導を受ける減量を目的としたプログラムに参加しました。指導内容は、栄養学の方法に基づいて様々な食品をバランスよく食べることを座学で学び、得た知識を実生活で実践していました。一食あたりの栄養バランスとエネルギー量を抑えて食事量をコントロールするという内容でした。このプログラムでその当時、自身がどんなものを食べているかを振り返りながら取り組むということの大切さもわかりました。」

学生:「なるほど。食生活で実際に食事の内容を改善されたということですが、ご自身ですべて考えられていたのですか?それともプログラムで食べるべきメニューを示されたのですか?」

黒岩先生:「基本的にはその人の普段食べている食事を栄養学に基づいて考えていくものなので、自分で考えるスタンスですが、どんな工夫をすればいいかわからない時は事例を見せてもらったりもしました。特にプログラムは1週間ごとに10~20人くらいが参加する講座が開かれていたのでメンバーと意見交換をすることでアイディアをもらっていました。減量を目的としているのはみんな同じ事ですから、他のメンバーがどのような食事をしたのか、どんな工夫をしたのかを互いに参考し合い、実際に本学部の学生が考えているメニューを提示してもらったこともありました。」

学生:「個人ごとに食生活は異なりますから、その人にあったやり方を基本に他の方のアイディアをタイムリーに知ることができるのはいいことですね。プログラムについてもう少し詳しく聞かせてください。具体的にその時どのような食事内容だったのでしょうか。以前の食生活と比較した形で教えていただけますか?」

黒岩先生:「それまでの食生活と比較すると、プログラムに参加してどんなものもバランスよく食べるようになったのは大きな変化です。それ以前は、甘いものが好きで、食べたいだけ甘いものを食べるという生活でしたが、これが全くとらないというわけではないですが極端に減りました。プログラム参加時の一食あたりのエネルギー総量は580kcalくらいでした。このエネルギー総量はだいぶ減らすことができましたね。また、お酒も量を意識するようになったので、エネルギー量を目安に〇kcalまでなら今日は飲もう、という飲んでいい1日の目安も知ることができました。」

学生:「相当食生活を制限されていたように聞こえます。食生活を変えたことで、つらかったことはありましたか?」

黒岩先生:「辛くないと言えばウソです。やはり、エネルギー総量が減ったことはつらかったです。途中までは体重がみるみる減って楽しかったのですが、終盤になると食べたいものが頭に浮かぶようになって食べ物の誘惑がありました。しかし、食べたいという思いはあるけど我慢しなければいけないというストレスではなかったように記憶しています。このプログラムを実施したときは新型コロナウイルス感染症の流行前だったので宴会や外食の機会がありました。こういった予定が固めてある時は、このくらい大丈夫かなと思って食べるべき量を超過して食べることもありました。しかし、宴会があるのもたまにだったので、全体で考えてみるとエネルギー総量は減り、体重も順調に減りました。やはり、体重が減ったのを目の当たりにした時にはやったことに対する価値を感じられたので食事コントロールも楽しかったです。プログラムは毎週開催してくれて、スタッフの学生や先生が私が変化していく様をほめてくれたので、そのようなサポートがあったことでやりがいも感じていました。」

学生:「少し、苦しい時もあったようですが、きちんと成果を出されたことはすごいですね。少し我慢をしていたように聞こえますが、プログラム終了後に何か食べようと思ったものはありますか?」

黒岩先生「3か月のプログラムは春から夏にかけて実施されました。夏の終わり時点で何か食べたくなるような衝動はありませんでした。しかし、振り返れば食べたい誘惑は寒くなるにかけて出てきました。私はあんこが大好きで一度食べたら歯止めがかからなくなりました。近頃も油断すると無性に甘いものを食べたくなります。今現在も体重をコントロールしたい思いはありますが、以前の対面授業を実施している時と事情が異なります。オンライン授業は座りっぱなしの時間が長いですから運動をできないという点で1日の運動量は当時よりも減っていると思います。なので大学がオンライン授業を実施しなければならない期間外に運動量を上げようとウォーキングをしたりしています。でもそうやって運動習慣を身に着けようと運動を始めて体重が再度減り出した時にまた、甘いものを食べたくなるんですよね。冬にあんこが美味しく感じるのでプログラム後に欲求のままに食べてしまう機会が増えたと言えます。」

学生:「おいしいですよね。甘いものは。なんだか食事改善に取り組んでポジティブな気持ちとネガティブな気持ち等、心の波があったのかな、というように聞こえます。プログラムの最中で、心理面以外で感じた変化があれば具体的に教えていただけませんか?」

黒岩先生:「調子という観点からすると、すべての調子が良くなりました。例えば、健康面で考えると減量したことで血圧は明らかに適正値になりました。高血圧でしたが、数値がみるみるよくなったのです。それに痛風の症状を感じる時もありましたが、痛風の状態を確認する血液中の尿酸値も適正値になり、プログラム中やその後症状が出ることはありませんでした。しかし、さっき言ったように欲求のままに甘いものを食べ続けたり、少し乱れた食生活を送ると症状は出てきました。」

学生:「体重が減ることで体重という数値以外にもいろんな面でポジティブなことが起きたようですね。食生活改善を実施されたのは数年前だとお聞きしています。では、今現在でも食生活で何か気をつけていることはありますか。」

黒岩先生:「食事量は意識して減らす様なことはしていませんが、1食あたりあるいは1日あたりの食事バランスをよく食べることは大事だと思って心掛けています。参加した食事プログラムを実施する前にもダイエットを試みた経験がすでにありました。以前試した例をあげると、昼食をリンゴ1個に置き換える【りんごダイエット】というのもやってみましたが、一時的には体重が非常に減るんです。そりゃ、エネルギー量を一気に減らすことができますからね。でも、その後のリバウンドですよ。減った体重が一気に戻る、しかも元の値以上にスピーディーに体重が増加するんです。一方で栄養バランスを意識した今回お話ししているプログラムを実施した時は食事量が増えた時に体重は増えるんですけど、その戻るスピードは急峻ではないんですよね。じわじわ戻るようなかんじでした。この経験から今も食生活をバランスよくするのは体重面、健康維持の面でもとても大事だと思っています。」

学生:「なるほど。食生活も無理しない範囲で何が重要であるかということを体験を通して実感されて、今でも続けていらっしゃるということですね。また機会があれば食事指導や食生活改善プログラムを受けたいですか?」

黒岩先生:「是非受けたいですね。栄養指導の先生が自身の生活に寄り添って的確なことを指摘してくれるところがすごくいいなと思っています。アドバイスもその人なりに様々な受け取り方があるので、自分でコントロールしてできる人もいれば、ちょっとのサポートがあればできるような人もいるし、完全な監視下の元で取り組まなければならない人もいると思います。その人にあったやり方で指導してもらえる環境がある、それを選ぶことができる環境があるのはいいことだとも思います。また、自身の興味で言うとどういった人にどんなサポートが適しているのか、そのような心理学的な側面を知りたいなと考えました。例えば、【Aをせよ、と指令するとどのくらいの人がAを実行するのか?】その人に合った選べるサポートプログラムがあるとすごくありがたいですよね。我慢すればいいというだけでは片付けられないでいる自分が現実にいるので、そういう人に合ったアプローチ法があればいいと思いました。」

学生:「実体験されたからこそ、どんな食生活プログラムを望むかというご意見も出てきたようですね。本日はお忙しい中、貴重なご経験について教えていただきありがとうございました。」

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黒岩先生が減量プログラムに参加された際は、非常に順調に体重が変化したことを鮮明に覚えています。最終的に3か月で22kg程度体重減少しました。グラフは当時の黒岩先生の記録です。1週ごとに体重の停滞期と減少期を繰り返しているのは順調に体重が減っている証拠です。停滞期に体重が減らないからと、焦って余計に体重を減らすために食事量を減らしたり、その反対に体重が減らないから食事コントロールをやめて好きな物を食べ始めたりするとその反動は非常に大きいのです。黒岩先生は停滞期も焦らずにプログラム内で指導した内容をもとに体重コントロールを実施されました。その結果、体重を減らすのみならず健康面でも血圧や尿酸値等目に見えた健康づくりが実践されたのかなと思っています。しかし、頑張りすぎているなという印象もありました。減量は頑張りすぎると、後に我慢がリバウンドにつながります。なので、不満の残らない食事改善の工夫も大切です。無理なく継続できることは何か?ということをプログラム内で発見し、それを今でも心掛けておられるという点は指導した立場としては非常にうれしく、皆さんにもまねしてもらいたいと思うことですね。

これは体重を減らしたい健康づくりを目指す方のみの話ではありません。アスリートも非アスリートの大学生もすべての人がこういった食生活を続けられることで健康維持に役立つ食生活となります。


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